沙也が理解したときには、真悠が思い切り腕を上げ、振って、指輪は海へと舞っていた。
小さな、小さな指輪だ。
海に落ちるところなんて見えない。
ただ、ひゅっと、宙に弧を描いて、落下する様子だったところしか目に映らなかった。
それでもわかった。
真悠の気持ちは、これで本当におしまいなのだ。
喜んでいいとは思わない。
そんな資格はない。
でも……沙也の気持ちは凪いでいた。
「ま、そんなわけよ。今度こそ私も、ぐだぐだしていない恋をするわ」
指輪を放った先をしばらく見つめていた真悠だけど、不意に振り返った。
沙也と目暮に、笑顔を見せる。
それにはどう答えていいかわからなかったけれど、先に真悠が手を上げた。
腕を持ち上げ、沙也の鎖骨あたりを人差し指で、トン、と叩く。
急にそんなふうにされて、沙也は驚いた。
「あなたときたら、先走り過ぎるひとだとは思うけど、そのくらいの覚悟があるのはわかったわ」
小さな、小さな指輪だ。
海に落ちるところなんて見えない。
ただ、ひゅっと、宙に弧を描いて、落下する様子だったところしか目に映らなかった。
それでもわかった。
真悠の気持ちは、これで本当におしまいなのだ。
喜んでいいとは思わない。
そんな資格はない。
でも……沙也の気持ちは凪いでいた。
「ま、そんなわけよ。今度こそ私も、ぐだぐだしていない恋をするわ」
指輪を放った先をしばらく見つめていた真悠だけど、不意に振り返った。
沙也と目暮に、笑顔を見せる。
それにはどう答えていいかわからなかったけれど、先に真悠が手を上げた。
腕を持ち上げ、沙也の鎖骨あたりを人差し指で、トン、と叩く。
急にそんなふうにされて、沙也は驚いた。
「あなたときたら、先走り過ぎるひとだとは思うけど、そのくらいの覚悟があるのはわかったわ」



