「小学生の頃、遠足で来たなぁ」
そのとき、ふと清登が口に出したこと。
沙也はびっくりした。
「ここの海だったっけ?」
つい聞き返すと、清登はさらりと肯定した。
「そうだよ。サービスエリアが近くにあったって覚えてた。ほら、あっちが俺たちの過ごしたところかな」
どうやら清登は沙也より少し大きかったぶんだけ、回りのこともよくわかっていたようだ。
一方を指差したほうを見ると、確かになんとなく想い出にあったところと似ているように思えた。
「すごいね、しっかり覚えてるなんて」
沙也が褒めると、清登はあの頃と同じような、ちょっとかわいらしい自慢げな表情になった。
「ま、それは二歳の差かなぁ」
「もう」
その顔で、まさに小学生の頃のように言うものだから、沙也はくすくす笑ってしまった。
でも海を見て、想い出を思い出したのは自分も同じだ。
「私もさっき、海で過ごしたときのこと、思い出してたよ」
だから素直な言葉が出てきた。
「そうか。嬉しい」
清登の表情は、ふっとやわらかくなった。
心から嬉しいと思ってくれたからこその言葉なのだと、伝わってくる。
そのとき、ふと清登が口に出したこと。
沙也はびっくりした。
「ここの海だったっけ?」
つい聞き返すと、清登はさらりと肯定した。
「そうだよ。サービスエリアが近くにあったって覚えてた。ほら、あっちが俺たちの過ごしたところかな」
どうやら清登は沙也より少し大きかったぶんだけ、回りのこともよくわかっていたようだ。
一方を指差したほうを見ると、確かになんとなく想い出にあったところと似ているように思えた。
「すごいね、しっかり覚えてるなんて」
沙也が褒めると、清登はあの頃と同じような、ちょっとかわいらしい自慢げな表情になった。
「ま、それは二歳の差かなぁ」
「もう」
その顔で、まさに小学生の頃のように言うものだから、沙也はくすくす笑ってしまった。
でも海を見て、想い出を思い出したのは自分も同じだ。
「私もさっき、海で過ごしたときのこと、思い出してたよ」
だから素直な言葉が出てきた。
「そうか。嬉しい」
清登の表情は、ふっとやわらかくなった。
心から嬉しいと思ってくれたからこその言葉なのだと、伝わってくる。



