幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「今日はありがとう」

 清司と茜は、数時間お茶の時間を過ごして、夕方には帰ることになった。

 玄関で茜が丁寧に挨拶する。

 沙也ももちろん、「こちらこそわざわざお越しくださりありがとうございました」と丁寧に頭を下げた。

 香々見家の車が迎えに来る予定で、先ほど清司がかけていた電話によると、もう着いているようであった。

「外まで送ろうか」

 清登は二人に向かってそう言ったけれど、清司がそれを辞退する。

「いいよ。夕方は冷えるから、洋斗くんは寒いだろう」

 優しいことを言ってくれた清司。

 確かにもう秋だ。

 日が落ちれば冷えるようにもなっている。

「そうだね。じゃあ、気を付けて帰って」

「ああ」

 そんなやり取りで、特に外まで見送りに行くことはなくなったのだが、ふと、茜が沙也に近付いてきた。

 なんだろう、と沙也が思ったときには、耳打ちされていた。

「清登ね、あの通り、結構寂しがりだから……洋斗ちゃんと沙也さんを独占したいみたいよ」