幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「うん」

 沙也の返事はひとことだけで足りた。

 清登はもっと、優しく、愛おしげな眼差しになり、そして沙也に顔を寄せてきた。

 沙也は当たり前のように、目を閉じる。

 数秒でふわりと、あたたかなものが沙也のくちびるに触れた。

 やわらかく、優しく、しっとりと合わせられる。

 触れ合ったくちびるから、清登の愛、決意、誓い……大切な気持ちがすべて流れ込んでくるかと思うほど、幸せなキス。

 長い、長い、回り道になってしまった二人の恋は、今、ここでひとつになった。

 子どもの頃からのことを思うと、何十年もかかってしまったけれど、あるべきところへ来られたのだから、きっと素晴らしいことだったのだ。