幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 そんなやり取りをしながら、一旦マザーズバッグは部屋の隅に置いたままでいいか、と思って自分も一休みしようとした沙也。

 だが、はたとする。

 休憩するにしても、なにもなしというのは。

 よって、座る前にキッチンへ向かおうと思った。

「ごめんね、お茶も出さずに。今……」

 言いかけたのだが、その言葉は不意に清登が遮った。

「沙也」

 声が硬かったので、沙也はちょっと不思議に思ったとき。

 すっと清登が立ち上がり、こちらへ向かってきた。

 どきん、と沙也の胸が高鳴る。

 すぐに理解したのだ。

 清登の意思やしたいこと。

 それはもちろん、沙也が望んだことでもあった。