幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 沙也はちょっと困った。

 茜に、義母に抱いてもらいたいのはやまやまだが、この状態で知らないひとの腕に預けるのは酷だ。

 だからすまないと思いつつも、茜に向き直って、説明しようとしたのだけど。

「ごめんなさいね。くたびれたわね」

 茜が洋斗にかけた言葉は、とても優しかった。

 沙也の心が、かっと熱くなる。

 香々見家のひとたちは、なんとなく、冷たいイメージを持ってしまっていた。

 実際、清はイメージ通りの鋭さ持ったひとだったし、晴恵はもっと顕著だった。

 もちろん目暮の件だ。

 隠し子について、いい感情があるものか。

 だから晴恵に関しては少し付き合うのが難しいだろうが、義母の茜。

 彼女は好意的なようだ。

 嫁になる身として、一番近しい義理の家族になるひとになるのだから、とても安心してしまった。