幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「そう、だね。うん、じゃあ……楽しもう、かな」

 だから受け入れた。

 ちょうど信号で停止していたところだったので、清登は沙也のほうを見る。

 そして、とても嬉しそうに笑った。

「ありがとう。ああ、楽しんでくれたら嬉しい」

 その瞳を見て、沙也の胸は、とくりと高鳴った。

 清登とこうして、恋人同士として過ごせるなんて、今でも信じられない。

 たった十日、だけど。

 とても素晴らしい日々になるだろう。

 一日、一日。

 大切に過ごそう。

 沙也はしっかり胸の中で誓った。

 車は再び動き出し、入っていったのは、高速道路のゲートであった。