「そちらの……伊月さんも」
「は、はい!」
それでも、自分を呼ばれたときは、強張った声になってしまった。
清登のエスコートで、示された席へ向かう。
まず洋斗を子ども用の椅子に座らせた。
洋斗はやはり、緊張しているようだった。
先ほどよりも、さらに硬い空気である上に、知らないひとばかりだ。
泣いたりしないでいてくれることを、沙也は祈った。
「では、はじめようか。伊月さん。伊月さんが子どもの頃、何度か顔を合わせたが、わしは香々見当主・清という」
元通り、椅子に腰掛けた清は、沙也に向かって名乗った。
沙也は深々と頭を下げ、それに応える。
続けて自分も名乗った。
「はい。その節は大変お世話になりました。伊月 沙也です」
このやりとりでなんとなく理解した。
一応、会社は清登の父に継がれているのだろうが、家で権威を持ち、主導権を握っているのは、この、清登の祖父だ。
その証拠に、次いで名前を名乗った清登の両親は、だいぶ控えめだった。
「は、はい!」
それでも、自分を呼ばれたときは、強張った声になってしまった。
清登のエスコートで、示された席へ向かう。
まず洋斗を子ども用の椅子に座らせた。
洋斗はやはり、緊張しているようだった。
先ほどよりも、さらに硬い空気である上に、知らないひとばかりだ。
泣いたりしないでいてくれることを、沙也は祈った。
「では、はじめようか。伊月さん。伊月さんが子どもの頃、何度か顔を合わせたが、わしは香々見当主・清という」
元通り、椅子に腰掛けた清は、沙也に向かって名乗った。
沙也は深々と頭を下げ、それに応える。
続けて自分も名乗った。
「はい。その節は大変お世話になりました。伊月 沙也です」
このやりとりでなんとなく理解した。
一応、会社は清登の父に継がれているのだろうが、家で権威を持ち、主導権を握っているのは、この、清登の祖父だ。
その証拠に、次いで名前を名乗った清登の両親は、だいぶ控えめだった。



