香々見家のひとたちは、きっと一応は受け入れてくれたのだろう。
そうでなければ、清登が沙也にプロポーズするのを許したはずがない。
でももろ手を上げて歓迎なわけはない。
大切な婚約者、しかも貴重な家の娘との縁談を破棄にさせられたのだ。
歓迎どころか、渋々という受け入れ方であることも、じゅうぶん可能性がある。
だから沙也は大いに緊張し、構えてしまいながら、使用人と清登について、指定の部屋へ向かった。
沙也の腕の中に抱かれた洋斗も、顔は硬かった。
さっきと違う意味で、大切なことだと察したようだ。
エレベーターに乗り、さらにホテルを何階か上がったところで降りる。
廊下を歩いて、いよいよ『その部屋』に辿り着いた。
「清登様方がご到着いたしました」
使用人は清登と沙也、それから洋斗が室内に入ってから、軽く礼をして出ていった。
先ほどのティールームの倍以上はあろうかという広さの室内には、何人かの人物がいた。
部屋の中央にあるテーブルについている。
そうでなければ、清登が沙也にプロポーズするのを許したはずがない。
でももろ手を上げて歓迎なわけはない。
大切な婚約者、しかも貴重な家の娘との縁談を破棄にさせられたのだ。
歓迎どころか、渋々という受け入れ方であることも、じゅうぶん可能性がある。
だから沙也は大いに緊張し、構えてしまいながら、使用人と清登について、指定の部屋へ向かった。
沙也の腕の中に抱かれた洋斗も、顔は硬かった。
さっきと違う意味で、大切なことだと察したようだ。
エレベーターに乗り、さらにホテルを何階か上がったところで降りる。
廊下を歩いて、いよいよ『その部屋』に辿り着いた。
「清登様方がご到着いたしました」
使用人は清登と沙也、それから洋斗が室内に入ってから、軽く礼をして出ていった。
先ほどのティールームの倍以上はあろうかという広さの室内には、何人かの人物がいた。
部屋の中央にあるテーブルについている。



