幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「うん、いいと思う……けど」

 肯定して受け入れたものの、最後だけ濁ってしまった。

 沙也の返事がそうなったのはわかっているとばかりに、清登は苦笑になった。

「そうだよな、急だし、本当なら週末にすることだよな」

 確かにその通りだ。

 夜に食事なら、週末が定番だろう。

 そのほうがゆっくりできるし、翌日のこともあまり考えなくて良いのだから。

 でも、今の二人には……。

「でも、週末は二回しかないから」

 清登が小さめな声で言った言葉は、ちょっと切なかった。

 そう、今の二人には……『特別な関係でいられる』二人には、二回しか週末がない。

 いや、二回あるだけでも良いほうだけど。

 十日間では当然だ。