幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 手放しでの幸せではないのだろう。

 沙也も、清登も、ほかのなにかや誰かを傷つけたり、捨てたり、手放したりしてきた。

 それでも共に居たいと願った。

 ならば、その対象や相手に対する痛みを抱えて、受け入れてこれから生きていくのだ。

「ありがとう。私も……清登くんとこれからも一緒にいたいよ」

 返事は決まっていた。

 清登が決めたことなら受け入れると思っていたけれど、一番幸せで嬉しいことなのだろうなと思っていた選択だ。

 だからもう迷わない。

 心はもう決めたから。

「ありがとう。洋斗のパパにもしてくれるだろうか」

 清登の瞳は少しだけ安堵の色になり、視線は洋斗に向いた。

 洋斗はここまで静かにしていた。

 お茶を飲み干したあとは、沙也が渡したお気に入りの知育玩具を弄っていたのだが、途中からは違っていた。

 沙也と清登の様子を見つめていた。

 きっと、とても大切な話をしていると悟ったのだろう。