幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 すぐにウェイターが改めて注文を取りに来て、沙也と清登はコーヒーを頼んだ。

 洋斗は持ってきた希釈の麦茶を淹れるつもりだったので、コップだけお願いする。

 頼んだものは、マザーズバッグから必要なものを出したり、麦茶の支度をしている間にすぐ届いた。

 水で割るだけの麦茶もすぐにできて、子ども用の椅子に座った洋斗は、ストローからすぐ飲みはじめた。

「沙也、今日は来てくれてありがとう」

 沙也と清登もやっと席に落ちつけてから、清登は改めてそう切り出した。

 ミルクと砂糖を入れたアイスコーヒーをひとくち飲んでから、沙也も同じように返す。

「私こそありがとう」

 時間はあるものの、集中して長々と話せるわけではないので、清登はすぐに切り出した。

「あのときはあやふやな気持ちで言ってしまって、すまなかった」

 言われたのは清登が洋斗に初めて会った、あの日のことだと沙也はすぐ理解した。

 だから軽く首を振る。

「そんなことないよ」

 清登は「ありがとう」とちょっと苦笑したが、すぐに表情は元通り、引き締められた。

「でも今度はちゃんと、すべて整えてきた。俺の気持ちも、周囲のことも」

 静かに話し出した清登。

 沙也はなんとなくこの先のことを察しながらも、それでもすべて清登の口から聞くつもりで、軽く頷くに留めた。