今度の声ははっきり、呆れだった。
これまたきっと、真悠の言うようなことが本当であり、正しいのだろう。
「言わないといけないですから」
それでもこれが自分。
もうよく自覚しているし、理解した。
だから沙也は否定せず、受け止めるだけにした。
その言い方と姿勢は、真悠をさらに呆れさせたようだったけれど。
「そう。あなたのこと、本当にわからない。じゃあね」
それでおしまいになった。
真悠はヒールの靴で、かつかつと音を立ててエントランスを出て行って、外に繋がるドアを押し開けた。
いつのまにか、ぐずついていた天気は回復していた、と、ぼうっと真悠を見送ってしまいながら、沙也は外の様子を見た。
快晴であるはずもなかったけれど、数時間前まで雨降りだった空からは、細く光が差して落ちてきていた。
これまたきっと、真悠の言うようなことが本当であり、正しいのだろう。
「言わないといけないですから」
それでもこれが自分。
もうよく自覚しているし、理解した。
だから沙也は否定せず、受け止めるだけにした。
その言い方と姿勢は、真悠をさらに呆れさせたようだったけれど。
「そう。あなたのこと、本当にわからない。じゃあね」
それでおしまいになった。
真悠はヒールの靴で、かつかつと音を立ててエントランスを出て行って、外に繋がるドアを押し開けた。
いつのまにか、ぐずついていた天気は回復していた、と、ぼうっと真悠を見送ってしまいながら、沙也は外の様子を見た。
快晴であるはずもなかったけれど、数時間前まで雨降りだった空からは、細く光が差して落ちてきていた。



