幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 胸に痛みと苦しさが跳ねる。

 このあときっと、制裁されるのだ。

 でもそうあって当然だ。

 正しくなかったのは自分なのだから。

「わかってます。私からも、慰謝料とかも、……その……考えて……」

 だから、ごくっと喉が鳴ってしまったけれど、言った。

 ほんのり考えていたことだ。

 香々見家からはそりゃあ出るのだろうが、自分だって当事者だ。

 だからいくらかは……と思っていたのだが、少し濁った部分のそのあとは、真悠によって一蹴されてしまった。

「馬鹿じゃないの? 二夕川家が満足できる金額、沙也さんが払えるとでも思ってるわけ? 要らないわ」

 鼻で笑うような言葉。

 馬鹿にされたも同然だったのに、沙也はわかった。

 きっとこれは、優しさから来た言葉だ。