幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「でも……、それが私なんです。強くもないし、白黒つけるのも苦手ですけど、それでも真っ直ぐにいたいって思った結果です」

 少しだけ安堵した気持ちになりつつも、気は抜かずに沙也は言った。

 これできっと、話も説明も最後なのだろうな、と思いながら。

「そう。それならいいんじゃない」

 そのあと、数秒ののちに真悠が言った。

 まったく、納得の声音ではなかった。

 どちらかというと、自分が納得できることよりも、『沙也がそういう意思ならそれでいい』という意味だったように、沙也には聞こえた。

 真悠は腕を下ろした。

 その手で、肩に掛けていたチェーンのバッグを持ち直す。

 話は本当に終わりになってきたようだ。

 沙也はもう少し安堵が深くなるのを感じる。

 ただ、次のことには違う意味で胸が痛くなった。

「でも私ははっきりしないことなんて無理だから。このあとはきっぱりさせてもらうからね」