幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「……わかってたわよ。最初から……、あのホテルで会ってから」

 真悠は数秒、その沙也と視線を合わせ、やがてふいっと逸らした。

 なにもない、マンションの床に視線を落として、吐き捨てるように言う。

 沙也の心臓が、どくんと冷たく跳ねた。

 疑われるだろうと思っていた。

 あんな、高級ホテルでおめかしをしてディナーなんて、いくら誕生日だろうと、ただの幼馴染とすることはないだろう。

 でも実際に言われてしまえば、胸の中は冷たく冷える。

 真悠を裏切る行為だったのだと実感して。

 正式な婚約前だったとしても、だからといってほかの相手と恋人契約なんて、真悠にとっては裏切り以外の何者でもなかっただろう。

 もしかして、真悠さんは。

 沙也はそこで、ぱっと頭になにか、閃くような感覚を覚えた。

 でもそれがなにかを理解する前に、真悠がまた先に言ってしまう。