幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「……へぇ。ひろくんは耳がいいんだね」

 マスカットを摘まみながら、先ほどの種明かしをした沙也。

 明依は自分でも食べながら、感心した声を出した。

「そうみたい。子どもだからなのか、それとも個性なのかはわからないけど」

 マスカットを手に、洋斗を見やって言った沙也。

 洋斗は沙也が「ひとつずつ」と言ったのを守って、ゆっくり口に入れている。

 切ったけど、詰まらせないように気をつけないと、と沙也は少し気を引き締めた。

「ちょっと羨ましいかもな。便利そう」

「そうだね」

 明依はふざけるように言い、沙也もくすくす笑ってしまう。