だから、優しくなれないときだって、きっとある。
いつか思った。
すべてを手に入れるなんて無理だと。
それと同じように、清登が望んでくれた道を選ぶなら、誰も傷つけずにいるなんてことも無理だ。
それならば、自分がすることはわかっている。
心を決めること。
大切なもののために、ときに他人へ酷いことをしてしまう結果になることを、認めること。
利己的だとわかっていても、それが自分の選ぶ道にあることだ。
「あ! めぇちゃ!」
考えに沈んでいた沙也の思考は、洋斗の言葉で不意に引き戻された。
洋斗は明るい声で言い、下ろしてというように軽くもがく。
「明依が来たの?」
沙也は不思議に思った。
窓の外にはベランダがあるのだから、窓越しに見えたはずがない。
あるいはインターホンだって鳴っていない。
なのに、どうして。
いつか思った。
すべてを手に入れるなんて無理だと。
それと同じように、清登が望んでくれた道を選ぶなら、誰も傷つけずにいるなんてことも無理だ。
それならば、自分がすることはわかっている。
心を決めること。
大切なもののために、ときに他人へ酷いことをしてしまう結果になることを、認めること。
利己的だとわかっていても、それが自分の選ぶ道にあることだ。
「あ! めぇちゃ!」
考えに沈んでいた沙也の思考は、洋斗の言葉で不意に引き戻された。
洋斗は明るい声で言い、下ろしてというように軽くもがく。
「明依が来たの?」
沙也は不思議に思った。
窓の外にはベランダがあるのだから、窓越しに見えたはずがない。
あるいはインターホンだって鳴っていない。
なのに、どうして。



