幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 ためらった。

 今、こんなことをする資格なんて、きっと、本当はない。

 してはいけないことだ。

 でもわかった。

 後悔したくない。

 清登はそう思って、思い切って切り出してくれたのだと。

 それなら、自分はそれに応えたい。

 酷いのも、ずるいのも、自分だって同じだ。

 だから、今ここで「駄目だよ」と言って、後悔することになるなら。

「……うん」

 思い切って、言った。

 受け止める返事。

 清登の瞳を見つめ、小さく出した声だけで、きっと伝わってくれただろう。

 清登からの返事はなかった。

 代わりに一歩踏み出して、手を広げる。

 どくん、どくん、と沙也の心臓がうるさく騒ぐ。

 その心臓は、清登の腕によって、体ごとくるまれていた。

 しっかりとした腕に、あたたかな体に抱きしめられる。