立ち上がったので、視線の高さは離れる。
清登から見下ろすような位置になった。
そこから言われる言葉と声はとても優しく、沙也の胸を、とくとくと高鳴らせていく。
「ううん。お互い、お礼を言ったっていいでしょう?」
声の先にある、優しい瞳を見つめながら、沙也は答えた。
それにはまた、泣きそうな気持ちがわずかに入っているような笑みが返される。
「そうだな。……うん、そうだ」
そのあと、そのまま玄関へ向かうかと思ったのだけど、清登はすぐに動かなかった。
玄関がどちらかなど、わからないはずもない。
沙也は不思議に思った。
だが、そのあと、もう一度沙也をしっかり見つめて言われたことに、どくんっと心臓が跳ねてしまう。
「酷い男なのを盾に取っていいかな。……沙也」
声は硬かったのに、最後に呼ばれた声だけは、とてもやわらかく、優しいものだった。
どくどくと急速に速くなってきた心臓を抱えながら、沙也はそれだけで意味と要求を理解する。
清登から見下ろすような位置になった。
そこから言われる言葉と声はとても優しく、沙也の胸を、とくとくと高鳴らせていく。
「ううん。お互い、お礼を言ったっていいでしょう?」
声の先にある、優しい瞳を見つめながら、沙也は答えた。
それにはまた、泣きそうな気持ちがわずかに入っているような笑みが返される。
「そうだな。……うん、そうだ」
そのあと、そのまま玄関へ向かうかと思ったのだけど、清登はすぐに動かなかった。
玄関がどちらかなど、わからないはずもない。
沙也は不思議に思った。
だが、そのあと、もう一度沙也をしっかり見つめて言われたことに、どくんっと心臓が跳ねてしまう。
「酷い男なのを盾に取っていいかな。……沙也」
声は硬かったのに、最後に呼ばれた声だけは、とてもやわらかく、優しいものだった。
どくどくと急速に速くなってきた心臓を抱えながら、沙也はそれだけで意味と要求を理解する。



