幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「……うん。ありがとう、明依」

 だから沙也も笑みを浮かべた。

 ぎこちなかっただろう。

 作り笑いだっただろう。

 でも、今は笑みを浮かべたいと思った。

 その気持ちからの作り笑いなら、きっと悪いものではない。

 まずは笑顔になることから、前向きになれることもあるのだから。

「少しでも力になれたらいいんだけど」

 なのに明依は謙虚だ。

 そんなふうに言った。

 沙也はもちろん、すぐに首を振る。

「少しどころじゃないよ。とっても参考になったし、心が軽くなった」

 素直に思ったことを口に出すと、明依の笑みは、はにかんだようなものになる。

「そう? なら良かった」