「沙也さん。沙也さんがどのようなご選択をされるかについては、とやかく申しません。沙也さんがお決めになることです」
ふと、目暮の声音が変わった。
きっとこれで話はそろそろおしまいなのだろう、と沙也はぼんやり感じる。
目暮はその、硬くも、どこか優しい声で続けた。
「ですが、洋斗くんを守ってあげてほしいのです。不測の事態が起こってしまう前に……そのほうがきっと、衝撃は少ないでしょうから」
目暮の視線も洋斗に向く。
まだすやすやと穏やかな様子の洋斗を、沙也もつられるように見やった。
どんな事態になるだとか、それによってどんなことが引き起こされるだとか……今はまだ具体的にわからないけれど、目暮の言う通りだった。
すなわち、取り返しのつかない事態が起こってしまう前に、手を打たないといけない。
それは確かだった。
「方法については沙也さんがお考えになることですが、今、お邪魔いたしましたのは……沙也さんもご存知かと存じますが、ご入籍とお式がもう迫ってきているからでございます」
沙也はぼんやりと、目暮を見た。
彼の眉根にしわが寄っている。
困った、と言いたいのか、それとも哀れだ、と思っているのか、それすらわからなかったけれど、ただ、気遣ってくれているのはわかった。
だからくちびるをきゅっと引き結んで、見つめ返す。
「選択肢のひとつにあるのなら……。お早めに沙也さんとお話をしたほうが良いと思いました。それだけです」
ふと、目暮の声音が変わった。
きっとこれで話はそろそろおしまいなのだろう、と沙也はぼんやり感じる。
目暮はその、硬くも、どこか優しい声で続けた。
「ですが、洋斗くんを守ってあげてほしいのです。不測の事態が起こってしまう前に……そのほうがきっと、衝撃は少ないでしょうから」
目暮の視線も洋斗に向く。
まだすやすやと穏やかな様子の洋斗を、沙也もつられるように見やった。
どんな事態になるだとか、それによってどんなことが引き起こされるだとか……今はまだ具体的にわからないけれど、目暮の言う通りだった。
すなわち、取り返しのつかない事態が起こってしまう前に、手を打たないといけない。
それは確かだった。
「方法については沙也さんがお考えになることですが、今、お邪魔いたしましたのは……沙也さんもご存知かと存じますが、ご入籍とお式がもう迫ってきているからでございます」
沙也はぼんやりと、目暮を見た。
彼の眉根にしわが寄っている。
困った、と言いたいのか、それとも哀れだ、と思っているのか、それすらわからなかったけれど、ただ、気遣ってくれているのはわかった。
だからくちびるをきゅっと引き結んで、見つめ返す。
「選択肢のひとつにあるのなら……。お早めに沙也さんとお話をしたほうが良いと思いました。それだけです」



