幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「わかった。じゃあ、送るとき教えてちょうだい」

 母も少しほっとしたようだ。そんな顔で、この先のことを言った。

「うん。届けてくれてありがとう」

 沙也は笑い返して見せる。

 そのあとは母が洋斗に構ってくれて、沙也はそれに甘えて早めの夕食作りをはじめた。

 洋斗ももう幼児食になっているのだ。

 できるだけ自分で作りたいから、どうしても時間がかかる。

 こうして母や明依が手伝ってくれる日は、とても有難かった。

 とんとん、と野菜をみじん切りにしながら、沙也はなんとなく頭に思い浮かべてしまった。

 そっか、結婚か。

 無事に辿り着けて良かったけど……、やっぱりちょっとは寂しいな。

 その気持ちはどうしたってなくならない。