幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 洋斗が騒がないのにほっとして、沙也は改めて封書を見つめた。

 白い封書。そっと開けると、中身はカードだった。

『結婚式招待状』

 大きな字で、そう書いてある。

 白いカードは、豪華な金の箔押し模様が入っていた。

 その下に清登の名前と……真悠の名前があった。

 それを見たとき、沙也は「良かった」と思ってしまった。

 一時はごたついていたようだし、婚約破棄なんて話題も出てしまったようなのに、こうして招待状を送ってきたということは、無事結婚までこぎつけそうだということだ。

 もちろん、胸はちくりと痛んだけれど、今さらどうこう言うつもりもないし、もう自分の手の届かないところのことになったと思っている。

 それなら清登の生活や人生が上手くいくように祈りたい。

「どうするの? 私たちはご祝儀を包むけど……」

 でも母は心配そうだった。

 沙也がこの現状を選ぶことになった経緯はちゃんと話し、受け入れてもらった結果だけど、やはり心配はあるようで、こうして気遣ってくれる。

 沙也はその母を安心させるように、笑みを浮かべてみせた。

「欠席するよ。ご祝儀だけにする」