幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 出産は軽いほうだったとはいえ、消耗はもちろん激しかった。

 常にどこかしら疲れている状態になってしまう。

 しかし、それでも。

 ミルクをたっぷり飲んで満足して、すやすや眠る洋斗の穏やかな寝顔を見ていると、その疲れは抜けないにしろ、辛いと感じる気持ちは、すぅっと溶けていくのだった。

 洋斗を産んで良かった。

 沙也は心からそう思うし、そう言い切れる。

 今はまだ、シークレットベビーという存在になってしまうけれど、それでも構わない。

 今は自分の元に、元気で産まれてきてくれただけで、嬉しく、幸せなことだと思う。

 この先のことも考える必要はあるけれど、それはもう少し先でいい。

 もう少し、落ち着いたら、しっかり考えよう。

 自分だって、まだまだ新米ママなのだ。

 今はその役目を精一杯すべきであるし、そのために、目の前のことに集中するのが一番なのだった。