幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「きっとなれるよ。明依も、お父さんやお母さんもいてくれるんだから」

 本当に、優しいひとたちに囲まれているのだから、絶対幸せになれる、という確信がある。

 この子も無事、産まれてこられるだろうし、産まれたあとも、幸せにしてあげられると思うのだ。

「そう言ってもらえると嬉しいな。産まれたら一番に会いに行くね」

 明依はそれを聞いて、そんなふうに言ってくれる。

 沙也を少し、笑わせてしまうような言葉。

「ふふ、明依がお父さんみたいだな」

「そのくらい助けてあげるって気持ちだもの」

 茶化すように言った沙也。

 返ってきたのは、心強い言葉だった。

 きっと大丈夫。

 私も、この子も、きっと幸せになれる。

 助けてくれる大切で、優しいひとたちがいるんだから。

 普通の家庭の形であるかどうかなんて、関係ない。

 優しさでくるまれていることが、一番大切なんだから。

 沙也は噛み締めた。

 まるで最後のひとくちを味わった、甘いチョコレートケーキのように、優しい気持ちだった。