幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

「すごいね! とっても濃厚!」

 部屋に落ちつき、夕食の支度も整えた。

 あたためたシチューをひとくち食べて、沙也は顔を綻ばせてしまう。

 ローテーブルの隣に座って同じようにスプーンですくっていた明依は、本当に嬉しそうな顔をした。

「良かった。上手くできたみたい」

「すっごく美味しいよ! いつも本当にありがとう」

 沙也はつい頬を押さえてしまったくらいだ。

 シチューはとろとろで、スプーンですくっても、もったりとしているくらい濃厚。

 にんじんやじゃがいも、お肉など、具もたっぷり。

 体もあったまるし、栄養も豊富だろう。

 明依は豪快なことに、お鍋ごと包んで持ってきてくれたので、たっぷりある。

 明日も食べてよ、と言われてしまったので、お言葉に甘えようと思う。

 少しアレンジして食べてもいいかも、グラタンにもなるよ、など何気ない会話をしながら、食事はあたたかに進んだ。

 そして食後、沙也が出してきたのは、小さな箱。

 見るなり、明依は顔をぱっと明るくした。

「いつもありがとう。お礼も兼ねて」

 にこっと笑って、お礼を言った沙也。

 箱をローテーブルに乗せて、小さめのお皿とフォークも並べていった。

「そんなぁ、いいのに! でも嬉しい!」

 気持ちが素直に表情に出る明依らしく、きらきらした目で、明るく言う。