幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました

 そのあとはこれからの話になった。

 独り暮らしをしようと思う、すでに計画も進めつつある、という話をしたのは、また別の意味で驚かせてしまった。

 それどころか苦笑すら返ってきた。

「あなたときたら……、猪突猛進というか。こうと決めたらすぐ進んでしまうのね」

 確かに昔からそういうところはあったと思う。

 母の言うとおりである。

 独り暮らしをすることも、臨月までは仕事をすることも許してもらった。

 近くに友達が住んでいるからと話したのは、二人を少し安心させたようだった。

 そして、一番大切なこと。

 清登の家には絶対に話さないという約束だ。

「清登くんとは、しばらく会わないことにする。なにか……理由をつけるよ」

 自分で言ったことに、胸は痛んだ。

 清登の子で、それに不慮の事態とはいえ、確かに愛の証なのに、本人に告げられないなんて。

 でもそれでもいい。

 清登にも、清登の家にも迷惑をかけたくないのだ。

 だからそうすることで、この命を守れるなら、それがいい。

「それがいいだろうな」

 父も同じ気持ちのようだ。

 母と共に頷き、受け入れてくれた。

 そこからは話はスムーズに進み……。

 一ヵ月も経たないうちに、沙也はすべてを片付け、明依の家から徒歩三分ほどの、小さなマンションに移り住んだのである。