数秒、沈黙が落ちた。
一分にも近いくらい、その場は無言だった。
だが沙也も引くつもりはない。
母なら絶対理解してくれるとは、悲しいけれど確証はない。
それでも、黙っておく不誠実なことはしたくない。
だから、返事をしてほしい。
そう願った。
幸い、沙也のその願いは届いたのか。
母の答えは、肯定だった。
「わかった。……どなたなの」
声は据わっていた。
心を決めた声音だとわかって、沙也は一旦、ほっとした。
だが、まだ安心はできないので、気を引き締め直す。
そして口に出した。
今まで、医者と明依にしか話したことのない、本当のこと。
「清登くん。……婚約前に、関係を持ったの」
一分にも近いくらい、その場は無言だった。
だが沙也も引くつもりはない。
母なら絶対理解してくれるとは、悲しいけれど確証はない。
それでも、黙っておく不誠実なことはしたくない。
だから、返事をしてほしい。
そう願った。
幸い、沙也のその願いは届いたのか。
母の答えは、肯定だった。
「わかった。……どなたなの」
声は据わっていた。
心を決めた声音だとわかって、沙也は一旦、ほっとした。
だが、まだ安心はできないので、気を引き締め直す。
そして口に出した。
今まで、医者と明依にしか話したことのない、本当のこと。
「清登くん。……婚約前に、関係を持ったの」



