【短】自殺志願者に棒付きキャンディ



「もう二度と、こんな場所で会えないといいね」


というか、会ったらだめだよ。

わたしもまだまだ気持ちの整理はついていない。

でも、話を聞いてもらえて少しスッキリした。



「お互い、強く生きてこうね」



これ以上、弱い姿を見せられない。

自分が絶望して自己嫌悪に陥るのは勝手にしろって感じだけど、まだ高校生になったばかりの初々しい彼は放っておけない。

だから彼が、ここで飛び降りることを選ばなかっただけ、わたしが死にたくなってここに来た意味はあった。

立ち上がってスカートを手で払う。

すごく驚いたけど、おかげでわたしはまだここにいる。



「……………か?」

「ん?」



〝じゃあね〟と言って、ここから出て行こうと思った。

だけど、大吾くんが俯いたまま何かを言ったから聞き返す。

不思議に思って首を傾げると、立っているわたしを見るために顔を上げた。



「じゃあ、どこでなら会ってもらえますか?」

「え……?」



想像もしていなかった言葉に戸惑う。

なぜか耳まで真っ赤にしている大吾くん。