狼の目に涙

「雅の秘密…あんた知ってんの?」

『……秘密?』

「知ってるなら言って」



佐々原くんの秘密。
そんなもの知らない。聞いたこともない。



誰も聞いたことがないから、秘密なんだけども。



『私、何も知らないです。なんて事ない雑談をしてるだけなので』

「…おい。聞き出して」




平岡さんの右後ろにいたスキンヘッドの男の人にそう言うと、平岡さんは後ろに下がり、奥に乱雑に置かれた物の中から、品定めをしてこちらに戻ってきた。



何か手に持っている。
そしてそれを、スキンヘッドの男の人に渡した。