狼の目に涙

「頭に入ってないのは、元々だろ。もう少しの我慢だから。それに地道に手は施してある。ほい、帰るぞ」

『施しって何?教えてよ佐々原くん』



佐々原くんが、いつかまた熱を出して倒れるかもしれないと思いながら過ごすのは辛い。

私が佐々原くんを助けようと友達になったのが、そもそもの間違いだったのかもしれない。


というより、元を辿れば佐々原くんと出会ったのは学校の帰り道。
あの日はバイトを入れていなかった。

バイトと家の帰りは違う道を通っている。


『バイト入れてたら会わなかったじゃん…』