今日も変わらず、六時間目までしっかり授業を受けて、帰りのホームルーム。
前田くんと友達になったこと以外特に何も起こらず、変な噂も回っていなくて安心した。
とりあえずは平穏に過ごせそう。
朝、佐々原雅に伝えていた、正門前の待ち合わせの約束を破って帰ってしまわないか気になってソワソワして、
いつもは人の流れが落ち着いたら出て行くのに、帰りのホームルームが終わると一番に教室を出た。
部活や居残りで、この時間に正門を歩く人は少ないから、逃げようとしてもすぐバレる。
正門を出てすぐにある曲がり角で、切れた息を整えて待ち伏せしていると、私の頭一つ分高い佐々原雅が顔を出した。



