早々に二人になって、さぁ何から話そうかと用意してきた、私のドジ話や前田くんの面白話をペラペラ一人で話し続けるのに、今日は陽気な話が一つもないんだ。
折角用意してきた話も、母親のせいで頭から全部出ていったから。
『今日はね、私の母親に会ったの。相変わらずミニスカート履いて濃い化粧してた。何も変わらなかった。あの母親の下衆さも、彼氏の気持ち悪さも。…私も』
実の母親と顔を合わせて話した時に、母親もその彼氏も、捨てられた時と変わらなかった。
見た目と性格、あの頃と同じまま。
そして私もそれと同じ、変わっていないことに気づいた。



