狼の目に涙

起きた時に体を動かしやすいように、腕をマッサージしながら答えも返って来ないのに、佐々原くんに話しかける。







『今度、小さい雪だるま作って持ってくるよ。それか雪玉を沢山作って、ここで雪合戦かな。起きてくれないと、佐々原くんボロ負けだよ?』









答えのない会話は、もう慣れた。



前田くんの失敗話をして、一人で爆笑だってできる。







佐々原くんから隠れなくても、目の前で大声で泣いたって、涙を拭ってくれる大きな手もない。




そんな寂しさも、慣れた。







…けど、もうそろそろ起きても良いんじゃないかな。



これ以上私を一人にしても、良いことあるの?