頭を垂らして貧乏ゆすりをする前田くんに、どう声をかけて良いか分からなくて、
私なりに寄り添う方法を考えた結果、前田くんの拳を握ってみた。
「ん?どうしたの?」
『前田くん、不安そうだったから…。でも何て声かけたら良いか分からないし』
「…ありがとう。不安なのは、三浪さんも同じでしょ?」
『うん。でも前田くんは、長い付き合いだからこそ強い関係があるから』
「三浪さん…優しいね。でも、これは佐々原が怒るから」
前田くんの拳を握っていた私の手は、元居た私の膝に戻った。
前田くんの手を握っていたところを佐々原くんに見られたら、佐々原くんが怒るからと。
『優しいのは、前田くんも同じだよ』



