狼の目に涙

授業参観に誰も来てくれなくて、クラスメイトから冷やかされていた時、男と体を重ねていたなんて。







今考えても吐き気がする。






授業参観以来、帰ってくる時間が遅くなったり帰って来ない日が増えて。





知らないふりをしていたけど、男と会う時間が増えていることは分かっていた。







そして、ついに帰って来なくなった。



一ヶ月、半年、一年。








箪笥から母親の服が無くなっているのを見て、捨てられたと分かった。



中学生なんて、まだ母親に甘えたい時期。






私は甘えたことがなかった。
甘えさせてもらえなかった。







唯一言った我儘で母親の不貞を知り、気付かぬ間に一人になった。