狼の目に涙

女子力の低さを身に染みて感じる。


それと同時に、まだ人の温もりに慣れない自分が情けなくなった。




『…佐々原くん』




天井にも届かない小さな声は、どこに吸い取られることもなく消えた。








佐々原くんの言葉に甘えて、ベットで寝かせてもらったけど目を閉じると、

「大事な人の唇に触れてみたいとは思ってる。三浪が嫌じゃないなら」





佐々原くんに言われた言葉が頭の中をぐるぐるして、時々肩が疼いたこともあって、一睡もできなかった。




このままベットに横になっているのも、佐々原くんの匂いに包まれて抱きしめられている錯覚に陥る。