狼の目に涙

『……痛っ!ねぇ、痛い!』

「当たり前だろ。ぱっくり傷が開いてたら痛いに決まってる」

『手加減してほしい…』

「手加減したら余計痛むぞ。こういうのは勢いが大事なんだよ」





消毒液が傷に触れる度に佐々原くんの腕の中で暴れながら、
終わる頃には恥ずかしさを忘れるほど、頭の中が痛みに支配されていた。






「お疲れ」

『疲れた…痛かった…』





腕の中でぐったりする私をベットに横たえて、ボタンを閉めて服を整えてくれた。





「三浪にこんな思いさせるなんて、俺って友達失格だな」

『そんなことないよ。助けに来てくれたじゃん』