狼の目に涙

「三浪は強がってるだけで、誰よりも痛みに敏感だよ。だからそこから逃げようとしてるだけ。
もう逃げなくて良いよ。俺が受け止める」







佐々原くんの手が離れると、平岡さんたちから逃げる前と同じように頭をくしゃっと撫でられた。



…落ち着く。
この手に触れられると、弱くて良いんだと素直になれる。



佐々原くんに、ニコッと笑って頷いてみせた。

言葉にしなくても私が言いたいことが伝わっているはず。






「よし。じゃあ手当てするか」

『え?自分でできる』

「いやいや、できないって。それに自分でできるなら、俺ん家来なくても良かっただろ」