狼の目に涙

平岡さんの後ろにいた男の人たちが、佐々原くんの声を聞くなり身構えている。



戦う身構えというより怯えている男の人たちと佐々原くんに、平岡さんは叫んだ。




「役立たずは下がってろ!お前ら見張りもできないのかよ…。雅は来るのが遅い」

「連れ去って逃げたのはお前だろうが。遅いなんてねぇよ」

「雅は私に会いに来たの?それとも、この子を助けに来た?」

「三浪を助けに来たに決まってるだろ。誰がお前に会いたいんだって」

「雅が誰かを助けようとするなんて。あんたも愛されてるね」

『…私!?そういう意味じゃないと思うけど、』