お馬鹿な君の世話係。

――グイッ


けど、腕を引っ張られて。

また、真の腕の中に戻ってしまった。

「……なっ…。」

「…俺さ。」

真が言った。

「……凛が、苦しんでるのに。
なんもできない…。」

「…さっきだって、
大丈夫しか言えなかった。」

いいのにそんな気にしなくて。

「…そんな事ない。

あたし…、真がいるから
笑っていられるような気がする。」

私はそう言って、笑った。


「…凛って、たまに可愛い事言うよね。」

真が笑って言う。

「…なに、人がせっかく…、」

「…嘘。超嬉しい。」

真がそう言って、笑った。


ほら、自然に私も笑顔になる。