綾香side 私はお母さんに連絡した。だが、留守にしている。 いつもそうだ。お母さんは一番大切な時に側にいてくれない。 母親なのに。仕事仕事って・・・・・・ 「なんでぇ・・・・・?私一人になっちゃうよ・・・・っっうう」 依然、お兄ちゃんは出てこない。そしてときどきピーピーと音がするのだ。 心配どころじゃなかった。不安と恐怖と罪悪感でいっぱいだった。 私がもっと早く帰って来てれば!!!!! 悔やんでも悔やみきれない。 「綾香!!!!」 後ろから声がした。