高崎くんに着いていくと、目の前に広がってるのは海だった


「えっ!」


〈実はずっと連れてきたかったんだ〉


「えっ、でも!」


男の子と海なんて行ったことがなくてなんか緊張する


お父さんと遠い昔行ったと思うけど全然覚えてない


(あ、でも貝殻綺麗だな)


(でも、海も波に反射してて綺麗だな)


高崎くん、今どんな表情をしてるんだろうってちらっと見ると微笑んでいた


それはまるで大切な人を見るかのような微笑ましい表情


「はい、手出して」


私はさっき3個ほど拾った貝殻を高崎くんにあげた


「あげる!」


私はカバンを置いて靴と靴下も脱いで、海に浸かってみた


「気持ち〜、てかもう夏だもんね。今度お姉ちゃんたちも連れてこようかな」


お姉ちゃんも夏生まれで海が大好きって言ってたから


セーラー服じゃなかったら屈めるんだけど