「ねぇ、見ない顔だね?」


席に座って外を見ていると、女の子に声をかけられた


「あ、中学からこの街へと来たんだ。あ、私は花崎 一花。よろしくね?」


「そうなんだ、私は神田 美緒。よろしくね」


「美緒ちゃん、いい名前だね」


美緒ちゃんは元からの茶髪で目は大きくて、唇はぷるんとしてて、女の私から見てもすごく可愛い

「あ、ねぇ高崎くんのこと知ってる?」

「ううん、知らない」


私は横に首を振った


「そっか、高崎くんって言うのはね今窓際で1人ぽつんと座ってる、あ、後ろにいるよ」


美緒ちゃんは私の後ろを指さした


あの人が高崎くん


「高崎くんって一匹オオカミらしいんだよね。何考えてるかわかんないところあるけど、女子のみんなからは孤高の王子様って言われてるらしいんだ」


孤高の王子様…か


まさかこの出会いが運命を変えることを知らずに