「実はね?高崎くんからこれを預かっていたの。教室で渡しても良かったんだけど、1人で読みたいだろうからね」

手紙を見てみると、"一花へ"と書かれていた

この字は雅人くんだ

「中身は見てないから知らないけど、明らかにあなた向けの手紙だと思うの。読んでみて?」

中身を見てみると、2枚入っていた

「"急な転校。ごめんね。驚いたよね。

絶対泣いたよな。

実は前から決まっていたことなんだ。

この転校で俺はものすごく遠いところに行くことになってさ、しばらく会えなくなるんだ。

でも、一花、なるべく俺のことは早く忘れて欲しい。

一花なら大丈夫。いい人見つかる気もする。

実はこの転校で1年会えないかもしれないし。3年かもしれない。それよりもっと長くもう俺と会えなくなるかもしれない。それで、俺のことは忘れて、好きな人でも作ってよ。そして一花なら友達と仲良くやっていけるよ!いや、こんな事言うのはキツイけど、なるべく早く俺のことは忘れて、好きなことして過ごしてよ!ごめんね、一花。大好き"」

手紙を全部読み終えた私は気がつけば泣いていたらしく、黒崎先生がハンカチを差し出してくれた