ついた!

私は緊張しながらもインターホンを押す

ピンポーンと聞き慣れた音が聞こえてきた

『はい?』

あ、柊人さんの声だ

「あの、花崎 一花です。雅人くんが風邪で休みって聞いたので」

『あー、一花ちゃん。ちょっとまってて』

ガチャとドアが開いて、柊人さんは手招きをした

「ごめんね、わざわざ。ありがとう」

「いいえ、心配でしたから」

柊人さんはリビングに案内すると、お茶を入れてくれた

「ごめんね、雅人が風邪なんて俺もびっくりした。1時間前にまた寝てね。まぁ後でしばらくそばにいたあげて!」

柊人さんから聞いた話では、今日は家族全員家にいないから、仕事を休んで雅人くんの看病を任されたらしい

「そうだったんですね。」

「まぁたまたま今日は休みの日だったから『俺が変わりに』つー事だったんだ」

だから家の中がシーンとしてるのか

「俺からは何も言わないから。雅人の部屋、分かるな?俺がいてもあれだから一花ちゃん、雅人を頼んだよ」

そう言われ、緊張しながらも雅人くんが寝ている部屋に向かった