あなたの声が聞きたくて

机の上を片付けてから、DVDを取り出した

「あ、これ去年映画化された結構大人気の映画だよね?ずっと見たいって強請ったことがあったけど、結局上演時間終わっちゃって諦めてたやつだ」

DVDのパッケージを見ながら早口で言うと、雅人くんも同じことを思ったらしい

「え、な、なに、」

「雅人くん…」

「え、なにどーした!」

「あ、急に抱きしめたくなって、変だよね?」

あの日、怖い夢を見た事は言ってもいいのだろうか

「雅人くん…この前怖い夢を見たんだ」

「どんな夢?聞いてみてもいい?もし無理なら無理に話さなくていいから!」

雅人くんはいつ、どんな時も優しい

私が悪くても、『一花は悪くない』とか『何があった?友達と喧嘩したのか?』とか

どんな時も優しく声をかけてくれる

そこに惹かれたのだろうか

「やっぱりなんでもない」と言って、DVDを再生させた