お姉ちゃんの帽子を被って自分のカバンを持って雅人くんが待ってる駅に向かった

「あ、雅人くん。おまたせ」

随分と走ってきたから私は駅に着いた頃にはもう既に息が上がっていた

「いや、待ってないよ。いこっか」

いじってたスマホをポケットにしまい私の右手を取る雅人くん。

その仕草にきゅんと胸が高鳴ったのは気のせいにしておこう

「雅人くん、また伸びた?」

私はこれでもかってくらい首を上に向けた

もう背伸びしないと雅人くんの顔は見えない

「あー、また5センチくらい伸びたよ」

どこまで伸びるんだろ?男の人って

定期券をかざし、改札をぬけて○○行きの電車に乗ったのはいいんだけど、夏休みってこともあり車内はすごく…混んでいた

「うわ、すごっ!」

「一花、絶対俺の手を離すなよ」

「う、うん」

もう喋り方が彼氏みたい