放課後


「それで、直弥…話って?」

「……これ。あの時渡したかった預かり物。明日返そうって思ったら引っ越したからさ」

「あ、これ」

私が昔大事にしてたクマのキーホルダー


「てかこれなんで直弥に預けたっけ?」

あ、まだ小さかったから私と離れるのが寂しくて

それでよくあるセリフ『これを私だと思って持ってて』って言ってあげたっけ?

「これ、あげたつもりでいたんだけど」

「え、うそ!気が付かなかった。持っててってことは預かっててってことでもあるのかと思った」


まだ5年生だった直弥は私とお姉ちゃんのこと、本当の兄弟と思ってくれてたこと、すごく嬉しかった


「まぁでも返されたから、また持っておくね」

カバンにつけよっと

その後は途中まで直弥と高崎くんと帰路に着いた